本記事はVICTASの裏ソフトラバー「スワットスピン」のレビューとなります。
スワットスピンは初中級者向けのラバーとなりますが、その中でも本格的な性能が売りのラバーです。
同社ラケットの「スワット」はコストパフォーマンスが高く人気ですが、「スワットスピン」も同様の特徴があると感じました。
「スワットスピン」を数ヵ月間使用しましたので、良かった点や悪かった点、どんな人に向いているのか解説します。
本ラバーが気になる方は是非参考にしてください。
商品紹介
品名:スワットスピン
メーカー: VICTAS
スポンジ厚:MAX / 2.0
スポンジ硬度 : 42.5±3
色:赤・黒
価格:3,800円+税(2025年8月時点)
成長を続けるすべての次世代プレイヤーへ スワットスピンは「本格感」が武器になる
VICTAS HPより引用
コンセプトは「本格感」。ハイスペックラバーを垣間見る性能を体現する。成長途中の選手が必要とする、ドライブの弧線と威力、台に収めることができる最適な反発力。サーブ、台上等の回転系技術でも威力を発揮するスピン性能。そして、爽快な打球サウンド。これらの総合的なラバー性能は、重要な局面で練習の成果を発揮する。
今回スポンジ厚さ2.0を使用しました。
カット前重量約60gで158×150のラケットに貼り、約42gとなりました。

シートは曇り系で引っ掛かりがよさそうな質感です。

スポンジは気泡が細かくて詰まっています。

粒は太目で詰まっており、コシがありそうな形状です。
スワットスピンを使用して良かったところ
スワットスピンを使用して良かったところは下記となります。
- 扱いやすく、コントロールしやすい
- どんな技術もやりやすく、欠点が少ない
- コシがあるのでパワーロスしない
扱いやすく、コントロールしやすい
柔らかいテンションラバーは軽い力で飛び、繊細なコントロールや力加減が難しい事が多いです。
一方でスワットスピンは適度な弾みで勝手に飛ぶ感覚が少なく、インパクトに比例してボールが飛びます。
そのため、台上の細かい技術から大きなラリーに至るまで、どんな技術でもコントロールがしやすいと感じました。
高弾性ラバーの様な扱いやすさを持たせつつ、弾みとスピンの性能を上げたイメージです。
テンションラバーにありがちな飛びすぎてコントロールが難しいということが無く、非常に安定感のあるラバーだと感じました。
どんな技術もやりやすく、欠点が少ない
柔らかいラバーとしてはシートが強く、擦っても食い込ませても回転が掛かります。
低いボールをループドライブで持ち上げたり、早い打点でスピードドライブを打つなど、様々な打ち方がやりやすいです。
特にツッツキ打ちが好感触で、飛距離が出すぎないので安定して相手コートに収めることが出来ます。
同価格帯のラバーと比較しても回転量が十分にあり、重いボールが出ていると感じました。
適度な弾みなのでチキータも台に収めやすく、ツッツキも飛びすぎず安定して切れます。
ブロックでは硬度が柔らかいので相手の強打も吸収して止めやすく、全体を通してやりにくい技術が少ないと感じました。
コシがあるのでパワーロスしない
スポンジ硬度は42.5度となりますが、シートが強いためか数値ほど柔らかさを感じません。
ヴェガヨーロッパやライガンなどと比べると、やや硬い打球感で44度程のミドルに近い硬さだと感じました。
そのため、柔らかいラバーにありがちな強打時にラバーが潰れてパワーロスする事が起こりにくいです。
パワーヒッターがフォア面で打ち込むには向きませんが、同硬度帯のラバーの中ではコシのある打球感です。
しっかりスイングが出来るほど良いボールが出るので、自然と正しいスイングが身に付きやすいラバーだと感じました。
スワットスピンを使用して悪かったところ
逆に微妙だと感じたところは下記となります。
- ある程度振れないと使えない
- 回転の影響はやや受けやすい
- 尖った特徴はない
ある程度振れないと使えない
前述の通り42.5度のラバーとしては、やや硬めと感じました。
柔らかいラバーは軽い力で飛ばす事が出来ますが、スワットスピンはオート感が少なく自分の力で飛ばす必要があります。
しっかりとインパクトが出来た際は良いですが、反応が遅れて中途半端になると、他のラバーより棒球やミスに繋がりやすいです。
柔らかいラバーは力があまりない人や、強いインパクトが出しにくいバック面での採用が多いと思います。
42.5度ぐらいの柔らかいラバーが好きな人にはやや硬いと感じるかもしれません。
また、ラバーのテンションを利用して打ちたい人には、弾みが物足りないと思います。
回転の影響はやや受けやすい
柔らかいラバーの中ではシートが強い分、回転の影響はやや受けやすいと感じました。
レシーブでのチキータをする時や、ツッツキ打ちをする時に相手の回転量が多いとネットミスになりやすいです。
相手の回転の方向や量についてはしっかりと見極め、掛け返すだけの技術が必要となります。
回転を合わせて返すことが多い場合は、他のラバーの方が安定すると思います。
尖った特徴はない
どんな技術もやりやすく、特徴が少ない優等生タイプです。
ボールが綺麗で球質も揃うので、相手にとってのやりにくさは無いと感じました。
チキータやドライブで強烈な回転を掛けたい、変化でミスを誘いたいなど、個性的なラバーを求める人には向きません。
自分のミスが減る代わりに相手のミスも誘いにくいラバーで、慣れられてしまうとカウンターがされやすくなります。
レベルが上がるほどコースを狙うなどの戦術が必要で、使用者の実力が如実に現れるラバーとなります。
まとめ
本記事ではVICTASの裏ソフトラバー「スワットスピン」のレビューをしました。
どんな技術もやりやすい優等生タイプで、癖の少ないラバーだと感じました。
42.5度系のスピンテンションとしては弾みはやや控えめで、自分の力で飛ばす感覚が強いです。
技術習得や向上に最適で、卓球を初めて2枚目や初めてのテンションラバーにも良いと思います。
また、中級者以上でもバック面などの安定感を求めるスタイルなら十分に使えます。
安定感がある一方で、相手にとってやりにくさは無いと感じました。
特にパワーヒッターなどの球威にこだわる人には使用は難しいと思います。
価格面でも非常に安価なので、「スワットスピン」が気になった方は是非一度お試しください。
スワットスピンの個人的評価 | |
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回転量 | ![]() |
コントロール | ![]() |
打球感(硬さ) | ![]() |
弧線の高さ | ![]() |