技術・戦術

粒高ラバーの特徴と対策

卓球では粒高ラバーといった球質を変化させてミスを誘うラバーがあります。

裏ソフトラバーに比べ使用者が少なく、対戦機会も少ないことから「どの様に対応したらよいか分からない」といった事はありませんか。

今回は粒高ラバーの特徴から対策までを解説します。

粒高の特徴を知り、効果的な戦術を取れれば勝率はグッと上がります!

気になる方は是非参考にして下さい。

粒高ラバーの特徴

粒高ラバーは打球面に細く高い粒がたくさんあるのが特徴です。

粒が倒れてボールを吸収するので、相手の回転を残したまま返球ができます。

粒高に返球された場合の変化

  • 上回転  → 下回転
  • 下回転  → 上回転
  • 横回転  → 逆横回転
  • ナックル → ナックル

基本的には粒高で返球されたボールは回転が反転すると覚えておけばOKです。

なぜそうなるのか、以下のイメージを見るとわかりやすいかと思います。

<ドライブを返球された場合>

普通はドライブを打つと相手のラバーで反発し、逆の回転となって戻ってきます。

粒高ラバーでは粒が倒れボールを吸収し、回転が残ったまま返ってくるのでこの様な返球となります。

相手の回転の影響は受けずらいですが、自ら回転も掛けにくいラバーです。

・粒高に返球されたボールは回転が反転する

・粒高は回転の影響を受けにくく、自ら回転も掛けにくい

粒高ラバーへの対策

粒高の球質に慣れる

前述した通り、粒高は回転を反転する性質があります。

頭で理解しただけでは自然に反応が出来ませんので、練習で粒高の球質になれることが必要です。

粒高の人にブロックをしてもらい、以下のラリーを繰り返しましょう。

  1. ドライブを打つ
  2. 下回転で返ってきたボールをツッツキ
  3. 上回転で返ってきたボールをドライブ(以下、②~③を繰り返し)

普通はツッツキをすれば下回転が出ますが、粒高ラバーは上回転が出る事もあります。

粒高のモーションを見るのではなく、自分がどのような回転を掛け、どの様なボールが返ってくるのかを考えましょう。

効果的に深いボールを使う

基本的に粒高は深いボールよりも浅いボールに強いです。

浅いボールはプッシュやストップしたり、サイドを切るようなコースを狙うなど粒高の出来ることが多いです。

対して深いボールはやる事が限られるので、長い返球となることが殆どです。

基本的には左右への対応だけで、長い返球を待てるので余裕をもって対処がしやすくなります。

ロングサーブからの3球目を狙っていくのは鉄板な戦略ですので、積極的に狙っていきましょう。

ナックルボールで攻める

深いボールと併用出来れば効果的です。

粒高に対してミートやスマッシュ、ナックルロングサーブなど回転を掛けない技術も効果的です。

粒高にとってナックルボールは粒が倒れにくいため安定しにくく、変化もつけずらい球となります。

こちらが下回転を掛けて返球(上回転)をミートやスマッシュで狙うのが比較的簡単な方法です。

とにかくミスせず粘る

粒高は球質の変化で相手のミスを誘うのが基本的なスタイルとなります。

強烈な回転を掛ける事や、ミートやスマッシュをバシバシ打つことが難しいので、相手がミスをしなければ非常に苦しい展開となります。

その為、粒高相手には無理して打たないことが重要です。

よくあるのは「切れたボール」や「コースを突かれたボール」を無理に打って失点するパターンです。

  • 切れたボールは深いツッツキを送り次球に備える
  • コースを突かれたら下がって遅いボールで繋ぐ

など、粒高相手にはしっかり繋ぎミスをしない意識を持ちましょう。

こちらが中々ミスをしなければ粒高にもプレッシャーを与えられますし、リスクを負って攻めてくる場合もあります。

粒高にやらない方がいいこと

浅いツッツキを多用する

粒高は浅いボールに対しては非常に強く、特に浅いツッツキはプッシュで差し込まれてしまいます。

相手が裏ソフトであれば打たせないために短いツッツキは有効ですが、粒高にとっては逆効果です。

深いボールの方が粒高には効果的なため、短いボールを使うのであれば読みを外すぐらいの頻度にした方が良いでしょう。

※浅いボールもあると思わせる事は深いボールを使う上で有効です

回転量で勝負する

ループドライブや切れている下回転サーブなど、裏ソフトには効果的でも粒高には逆効果です。

粒高は回転の影響を受けにくく、回転量が高い方が変化をつけやすくなります。

こちらもタイミングや読みを外す程度に使うなら良いですが、多用するのは避けましょう。

複雑な回転を掛ける

自分がサービスのときには縦回転(上・下)やナックルなど、シンプルなサービスの方が相手の返球もシンプルとなります。

横下、横上など回転を複雑にするほど返球も複雑となり、対応が難しくなります。

回転の影響を受けにくい粒高に複雑な回転を出しても効果は薄く、自分がミスしやすくなるだけですので複雑な回転は控えた方が良いでしょう。

まとめ

今回は粒高ラバーの特徴と対策について解説しました。

粒高ラバーの特徴を理解したうえで、適切な対応を取れば試合を優位に進めることが出来ます。

今回の内容を是非参考にしてください!